「細野晴臣とロック」ロックとロックンロールは何が違うの? 歴史的背景からその変遷を探る
細野 ロカビリーの歌手は白人が多かったんだよ。ジョニー・キャッシュとかカントリー系の人が多くて。それでいくつかのヒット曲が生まれたんだけど、ロックンロールもロカビリーも50年代末期には廃れてしまった。
ハマ いわゆる今でいう“ロック”に発展していったということですか?
細野 うん、ロックの時代がその次に来るけど、その前に1回終わっちゃったんだよね。いろんな原因があって。スターたちがみんな死んじゃったんだよ。
ハマ あー、なるほど……。エディ・コクランとかも亡くなってますもんね。
ハマ スターがいなくなってロックンロールが廃れていったというのは面白いですね。徐々にシフトしていったわけじゃないっていう。
細野 急だよ。捕まっている連中もいっぱいいるし。中でも一番大きかったのがぺイオラ事件。
ハマ ペイオラ事件? いいですね、事件まで出てくるっていう(笑)。
細野 簡単に説明お願いします。
──はい。Wikipediaのアラン・フリードのページによると、「ペイオラ事件」は、1959年から1960年にかけて音楽業界を賑わせた賄賂スキャンダル。DJがラジオで曲をかける見返りにレコード会社から金品を受け取っていたことが問題になり、ロックンロールDJのアラン・フリードをはじめ多くの音楽関係者が業界から追放されました。
細野 ペイオラというのは、「支払い」のペイ(Pay)と「ビクトローラ(Victrola)」という蓄音機の名前を掛け合わせた造語。要するにレコード会社によるDJの買収だよね。
ハマ 賄賂みたいな。
細野 当時は半ば常識的に行われていたらしいんだけど、いつの時代も、そういうことをあげつらおうとするやつらがいるじゃん。それで違法になって、アラン・フリードも罰金を払ったりしてる。
安部 業界からも追放されてしまったんですか?
細野 そう。放送局が使わなくなっちゃう、そういうDJを。
安部 見せしめみたいな感じだったんですかね。「お前らも、こうなるぞ」みたいな。
細野 その後、アランはアル中になって死んじゃうんだよね。
──43歳で亡くなっているみたいです。
ハマ&安部 えー!
細野 言い方はあれだけど、「ペイオラ事件」に殺されてるよね。お金は貰っていたかもしれないけど、彼の中にはロックンロールを広めようという純粋な気持ちがあったと思う。
ハマ そういう出来事もあって、ロックンロールは終わっていったんですね。
細野 音楽のトレンドって、だいたい10年くらいで変わっていくんだよ。
安部 ホントそうですね、確かに。
細野 ディケイドって言って。だから“ロック”っていうのは60年代からだよね。
──細野さんの中で、ジャンルとしてのロックンロールとロックの位置付けは、どのようになっているんですか?
細野 あのね、なんだろうな……聴いてたのはロカビリーとかロックンロールだけど、自分がやり始めたのはロックだよね。ロカビリーやロックンロールは50年代の音楽だから、当時の僕からしたら、ちょっと遠かったんだ。
ハマ いわゆる振り返って聴く音楽の最初みたいな感じですか?
細野 そうそう。僕は中学生の頃、The Beach Boysが好きだったんだけど、彼らの「Surfin’ USA」というヒット曲がチャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」のパクリなんだよ(笑)。The Beach Boysはそれで訴えられたりしてるんだけど(笑)。
ハマ&安部 はははは(笑)。
コメント
ロックンロール=ご機嫌だなぁ
ロック=死にたいなぁ
ロックンロールはダンスミュージック。
ロックは必ずしもそうではない
答え=
知るかよ!黙って掻き鳴らせボケが!