「音楽はサブスク」時代になぜ? 最高益を更新したタワレコ大復活の理由
コロナ禍の2021年、2022年には赤字に転落していたが、2023年には約10億の黒字に。そして2024年2月期(第43期)の決算は、前期比85.5%増の18億8300万円と増益を達成した。この数字はCDがもっとも売れていた時期を上回る過去最高益。
■コロナ禍の赤字から一転、2024年に最高益を更新
アイドル、ダンスボーカルグループ、K-POP、声優、アニメ、ビジュアル系などあらゆるジャンルの特設コーナーを設置。人気アーティストの新作リリースのタイミングではパネルや映像などを大々的に展開し、ファンが集まる場として機能しているのだ。さらに渋谷店をはじめ全国のタワーレコードでは年間1万回ものイベントが行われ、アーティストとファンが直接会える貴重な機会となっている。
■スタッフの裁量に任された店舗づくり
各店舗の店長をはじめ、スタッフの裁量で品揃えやレイアウトが違うのもタワレコの特長。スタッフがお勧めするアイテムを並べたコーナーや、リコメンドのコメントが書かれたポップ広告など、顔が見える店づくりが行われているのだ。
業績回復の理由は他にもある。まずは海外からの観光客の増加。今年2月にフロア面積と在庫を拡大したアナログレコード専門店(タワーレコード渋谷店・6階)は「売上の7割程度が外国人のお客様」だとか。
また、アーティストのツアーに帯同し、会場の特設売り場でのCDやDVDなどの販売も伸びているという。さらに2024年10月にはタワーレコード オンラインで、個人や法人が商品を売り買いできる新たなサービス「タワーレコード マーケットプレイス」を開設。
CDの生産量自体は年々減少。少子化・人口減少に伴い、音楽マーケットの縮小が危惧されているなか、リアル店舗をアーティストとファンを繋ぐ場所として機能させることで、業績を上げているタワーレコード。徹底してユーザーの側に立ち、“応援する人を応援する”というスタンスは、あらゆるエンタメやサービス業にも応用できそうだ。
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— AERA dot. (アエラドット) (@dot_asahi_pub) December 3, 2024
https://news.yahoo.co.jp/articles/a67e9118aef120efe8f2b20c2b062c908882fe00
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